
ペンタブメーカーってたくさんあるよね…どこがいいのかな?

各メーカーの特徴を知ってあなたに合ったメーカーを選びましょう!
イラスト制作やデザインの世界で欠かせない「ペンタブレット」。
しかし、いざ購入しようとすると 「Wacomは聞いたことあるけど、他のメーカーはよく知らない…大丈夫なの?」 と不安になってしまう方も多いのではないでしょうか。
実は、国内で人気のペンタブメーカーにはそれぞれ得意分野や価格帯があり、用途によって最適な選び方が変わってきます。
この記事では、ペンタブ歴10年以上の筆者が、初心者でも迷わず選べるように主要なペンタブメーカーの特徴や選び方についてわかりやすく解説します。
「初めての1台を選びたい!」 という方はもちろん、「買い替えを検討している」 方にも役立つガイドになっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 初めてペンタブレットを買うけど、どのメーカーを選べばいいかわからない人
- Wacom・XPPen・Huionなど、主要メーカーの特徴や強みを比較したい人
ペンタブメーカーを比較する前に
まず初めにペンタブ初心者の方のために、ペンタブの基本的なことについて説明します。知っている方は読み飛ばしてOKです。
板タブと液タブの違い
ペンタブレットには大きく分けて「板タブ」と「液タブ」の2種類があります。
- 板タブ:パソコン画面を見ながらペンで描くタイプ。価格が手頃で軽量、初心者におすすめです。ただし、描く位置と画面が離れているため慣れが必要です。
- 液タブ:画面上に直接描くタイプ。画面に直接描けるため直感的で、プロやデジタルイラスト上級者に人気。価格は板タブより高めですが、描き心地は圧倒的です。

用途別・価格帯の目安
- 趣味や軽いお絵描き:板タブ、5000円〜2万円程度
- 本格的なデジタルイラスト/AIイラスト制作:液タブ、3〜10万円程度
- プロフェッショナル向け:高解像度液タブや大型液タブ、10万円以上
用途や予算に応じて選ぶことが、失敗しないペンタブ選びの第一歩です。
主要ペンタブメーカーの全体像
ひとくちにペンタブレットといっても、メーカーによって価格や特徴はバラバラです。
「どのメーカーを選べばいいの?」と迷う方のために、各メーカーのシェアや価格帯などを整理して、ペンタブ業界の全体像を見ていきましょう。
シェア率
「BCN AWARD」によると、2025年の国内のペンタブレットシェア率はWacomが圧倒的なシェア(89.4%)を占め、それにXPPen(8.4%)、Huion(0.8%)と続きます。

実際、家電量販店などのペンタブレット売り場も、ほぼこの3メーカーしか置いてないです

つまり現在は、Wacom、XPPen、Huionが国内で人気のメーカー3強と言えるでしょう。これに加えて、AmazonなどのECサイトでは「ugee」や「GAOMON」と言ったメーカーのペンタブも人気です。
製品ラインナップ
メーカーごとの製品数を見てみると、XPPenの豊富さが目立ちます。
XPPenの液タブの人気シリーズ「Artist」は、10インチの小型から24インチの大型まで揃っていて、まさに“選び放題”といえるラインナップです。

価格
各メーカーの「16インチ液タブ(ほぼ同じスペック)」を基準に価格を比べてみます。
完全に同じスペックではないため比較が難しいところではありますが、Wacomが他のメーカーに比べて高めの価格になっています。
UGEEが極端に低価格ですが、これは比較に用いた製品の表示解像度が他メーカーに比べて低いためです(製品ラインナップ的に同じ解像度の製品で揃えることができませんでした)。

同スペックの製品であれば、価格は「 Wacom >> XPPen = Huion = GAOMON > UGEE 」という感覚です。参考にしてみてください。
人気のペンタブメーカーを解説
ではここからは各メーカーの特徴や人気製品をそれぞれご紹介していきます!
Wacom―業界の王者
Wacom(ワコム)は、1983年創業の日本企業で、ペンタブレット業界のリーディングカンパニーです。40年以上もデジタルペン技術に取り組んできた世界的に有名な企業です。日本においてはおよそ9割という圧倒的なシェアを誇る「業界の王者」で、初心者からプロまで幅広く使われています。
長年積み重ねた技術と信頼感が何よりの魅力ですが、他のメーカーと比べるとやや高めの価格になっています。

Wacomの名前の由来は「和(wa)」と「computer/communication/community」だそうです
国内シェア
89.4%(BCN AWARD 2025)
人気シリーズ
Cintiq、Cintiq Pro、Intuos、One


XPPen―高いコスパと豊富なラインナップ
XPPen(エックスピーペン)は2005年に設立されたブランドで、現在は中国・深センを拠点に展開しています。
コストパフォーマンスに優れた製品ラインナップで、初心者からプロまで幅広いユーザーに支持されています。最近では「Artist」シリーズや、独立稼働できる「Magic Drawing Pad」といった新しい製品も人気です。法人やブロガー向けに検証機を2週間無料で貸し出してくれるなど手厚いサポートも行っています。

「XP-PEN」は、X→Infinite(無限の)、P→Possibility(可能性)、Pen→Digital Pen(デジタルペン)って意味なんだって💡
国内シェア
8.4%(BCN AWARD 2025)
人気シリーズ
Artist、Artist Pro、Deco


Huion―革新と勢いの新鋭ブランド
HUION(フイオン)は、2011年に中国・深センで設立された比較的新しいペンタブレットメーカーです。日本でもワコムやXP-Penとともに存在感を示しているペンタブメーカーといえます。手頃な価格帯で徐々に認知度が上昇中。学生や趣味ユーザーに人気です。
人気シリーズ
Kamvas、Inspiroy


ugee―老舗の安定感
ugee(ユージー)は、1998年に設立された中国・深センに拠点を置くメーカーです。初心者向けの板タブや液タブを中心に製品を展開しています。コストを抑えつつも高品質なペンタブを提供しており、学習用途や入門用としても人気があります。
代表製品
S640、M708、UE12



GAOMON―入門者に優しい価格と手軽さ
GAOMON(ガオモン)は2011年に中国で設立された比較的新しいメーカーです。リーズナブルな価格帯ながら、筆圧検知やショートカットキーなど基本機能をしっかり押さえており、コストパフォーマンスに優れた製品が特徴です。特に入門者や趣味でデジタルイラストを始めたい人からの支持が厚く、AmazonなどのECサイトでも高評価を得ています。
代表製品
PD1161、S620


近年、XPPen、Huion、ugee、GAOMONなど、中国の深センに拠点を置くペンタブメーカーが日本市場でも存在感を増しています。なぜ深センからこんなに多くのメーカーが登場しているのでしょうか?
「中国のシリコンバレー」とも呼ばれる深センは、「部品調達・製造・輸出」のすべてが揃った環境で、多くの中国メーカーがここから世界へ製品を送り出しています。ユーザーにとっては、手頃な価格で高性能なペンタブを選べるメリットにつながっています。

どのメーカーを選ぶ?初心者向け判断基準

それで、結局どのメーカーがいいの?

ニーズ別におすすめのメーカーをご紹介します♪

信頼できる日本のメーカーがいい!
海外メーカーが悪いわけではありませんが、「やっぱり日本のメーカーが信頼できる」「日本の企業を応援したい!」という人もいますよね。そのようなケースではほぼ「Wacom」一択になります。
「筆や写楽ブランド」を展開する「Raywood」など、Wacomの他にも日本のペンタブメーカーはありますが、製品ラインナップは少ないので、特別なニーズがない限り「Wacom」が良いと思います。
また、万が一、買ったペンタブが自分に合わなくて不要になった場合でも、Wacomは知名度が高いのでメルカリで売りやすいというメリットもあります。

実物を試してから選びたいな
店頭で実物を触って選びたいという人は「Wacom」「XPPen」「Huion」が良いでしょう。これらのメーカーのペンタブは大きめの家電量販店に行けば店頭展示されていることも多いです。

お手頃価格がいいけど、ある程度有名メーカーがいい
日本である程度の知名度があってお手頃な価格が良いのであれば「XPPen」「Huion」がオススメです。特に「XPPen」は製品ラインナップが非常に多いので、価格とニーズにマッチした製品がきっと見つかるはずです。

入門機を安く手に入れたい!
「ほどほどの性能で安く始めたい」という方には、「ugee」がぴったりです。板タブは5,000円前後、液タブでも30,000円前後と、初心者に優しい価格帯になっています。
まとめ
ペンタブレットはメーカーごとに価格や特徴が違うので、初心者だといろいろ迷ってしまいますよね。でも、この記事で紹介した主要メーカーの特徴や価格帯を押さえれば、きっとあなたにぴったりの一台が見えてきます。
私個人としては、性能・価格・知名度のバランスの取れている「XPPen」がオススメです。私の現在のペンタブは3台目になりますが、2台目以降はずっと「XPPen」を使っていて、大満足しています。

あなたの”推しメーカー”を見つけてみてくださいね✨
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