「除外したい要素」とは?

プロンプトの横にある「除外したい要素」は一体どういうときに使うのかご存知でしょうか?
これは一言でいうと、あなたが描画してほしくない要素を指示できる機能です。

AIに「コレは描かないで!」って伝えられるってことね
具体例で見てみましょう。
NovelAIは、何も気にせずに女性のイラストを生成すると、かなりの爆乳になることが多いです。
あるプロンプトで女性キャラを10枚生成してみると、その内8枚が爆乳でした(※爆乳の判断は私の主観です)。爆乳率80%です。

では、「除外したい要素」で「爆乳」の描写を描かないようにしてみましょう。
「除外したい要素」に「爆乳」を意味する「huge breasts」を入力し、同じプロンプトでまた10枚の画像を生成します。すると、爆乳率は0%となりました。

このように、「除外したい要素」を使うことで生成する画像を適切にコントロールできます。
「除外したい要素」の活用例
「除外したい要素」には、主に3つの活用法があります。
- 描きたくない物体を描かないようにする
- 絵の品質を上げる(=「低品質な要素」を描かないようにする)
- 絵柄を変える(=「好ましくない絵柄や表現」を描かないようにする)
描きたくない物体を描かないようにする
これが一番わかりやすい活用法です。
例として、次のようなプロンプトでキツネ耳の女の子を生成します。
1girl, fox ears, blonde hair, short hair, necktie, skirt, smile
「しっぽ」も描かれてしまいましたね。この「しっぽ」が邪魔だとしましょう。


「除外したい要素」に「fox tail」(キツネのしっぽ)を指定すればいいのね💡

その通りです!
「除外したい要素」に「fox tail」を指定して、その他は同じ設定で再生成してみると、見事に「しっぽ」が消えてくれました。

除外できないときは…
今回はうまくいった例を示しましたが、実は「fox tail」を「除外したい要素」に指定しても、普通にしっぽが描かれてしまうケースも多々ありました。
前述したように、「除外したい要素」に指定しても100%除外できるわけではありません。
消えてほしいのにどうしても消えてくれないときは、別の手として「インペイント」という機能を使って、余計な要素を消してしまうという方法もあります。
絵の品質を上げる
「低品質な要素」を「除外したい要素」に指定することで、絵の品質を上げることができます。

んー…どういうこと?
たとえば、「bad anatomy(おかしな身体)」「blurry(ぼやけた)」「worst quality(品質が最悪)」などの「低品質を表すタグ」をネガティブプロンプトに指定すれば、これらの描写を避けて画像が生成されます。
つまり結果的に絵の品質が上がるというわけです。
ただし、通常はこれらの「低品質を表すタグ」を手動で入力する必要はありません。
NovelAIでは「除外したい要素プリセット」という設定があり、「強い」や「軽い」に設定すればOKです。こうすると、「低品質を表すタグ」を自動的に「除外したい要素」に追加してくれます。
![[NovelAI] 「除外したい要素のプリセット」設定](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2022/11/nai_nprompt_preset.png)

「除外したい要素」には何も変化がないように見えますが、裏ではちゃんと低品質タグが「除外したい要素」に設定されるので安心してください♪
つまり、「除外したい要素プリセット」は「絵の品質を補正してくれる機能」と考えればよいでしょう。
補正の度合いの強さは「指定なし」<「弱い」<「強い」の順です。
![[NovelAI] 「除外したい要素のプリセット」の強さ](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2022/11/nai_uc_preset_strength.png)
同じプロンプトでシード値を固定し、「指定なし」と「強い」で結果を比べてみましょう。
![[NovelAI] 「除外したい要素プリセット」比較](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2022/11/nai_uc_preset_compare.png)
最新のV4モデルでは、プリセットが「指定なし」でも必ずしも低クオリティの絵が生成されるわけではありません。デフォルトではプリセットは「強い」となっていますが、もし補正が強すぎて不自然に感じたり、絵柄を変えてみたいときには、あえて「軽い」や「指定なし」に設定するのもアリだと私は思います。
絵柄を変える
「除外したい要素」で除外できるのは「物体」だけではありません。「特定の表現」も除外することができます。これを使うと絵柄を調整することができるので便利です。

表現を除外するって…?

これも具体例で見てみましょう
あるプロンプトで女の子のイラストを生成したところ、思ったよりも「リアルな表現」になってしまいました。

この「リアルな表現」を「除外したい要素」で描かないようにしてみましょう。
「除外したい要素」に「realistic」(リアルな絵)を指定して、同じプロンプト・設定で絵を生成してみます。


あ!かなりアニメ風の絵柄になったね
見比べてみると、かなり「リアルな表現」が和らいだ印象ですね。このように描きたくない表現を「除外したい要素」に指定することで、絵柄を調整することもできます。
![[NovelAI] 「除外したい要素」でrealisticを指定した場合としない場合の比較](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2022/11/novelai_uc_realistic_compare.png)
ここまでご紹介してきたように、「除外したい要素」は単純に「余計な物体を描かないようにする」だけではなく、絵の品質を上げたり、「表現」を調整したりすることにも活用できます。
自分の描きたいイラストのイメージに合わせて、「ジャマな要素」をうまく削除してみましょう。

「除外したい要素」の活用はアイデア次第!
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