
私のPCでもStable Diffusionはできますか…?

クラウド環境を借りれば低スペックPCでも大丈夫!
「Stable Diffusion」には大きく3つの利用形態があります。

「①ローカル環境」が最も自由度の高い方法ですが、高性能なGPUを搭載したPCが必要になることから金銭面でのハードルが高いと言えます。

15~20万円くらいのPCが必要です…

う…そんなお金ないです
ですが、安心してください。「②クラウド環境(レンタル型)」という方法があります。
これは、高性能なGPUを使えるクラウド環境をレンタルして、そこでStable Diffusionを使うという方法です。これならば、高性能なPCを自分で用意する必要はありません。
本記事では、簡単にStable Diffusionをセットアップできるクラウドサービス「ConoHa AI Canvas」について、気になる料金や使い方を初心者の方にもわかりやすく解説します。
筆者は2023年から「ローカル環境」でStable Diffusionを使っています。なので「あえてクラウド環境を使う意味はないよね…」と思っていたのですが、今回この記事を執筆するために実際に「ConoHa AI Canvas」を使ってみて、いろいろなことがわかりました。
良い点もイマイチな点も正直にレポートします。では、いってみましょう!
- Stable Diffusionを使ってみたいが、高性能なPCは持っていない
- SeaArtなどのクラウドサービスに不満がある
- クラウド環境でのStable Diffusionのメリットやデメリットが知りたい
ConoHa AI Canvasとは
「ConoHa AI Canvas」は、画像生成AI「Stable Diffusion」をWebブラウザ上で簡単に利用できるサービスです。クラウド上で高性能GPUを利用できるため、高価なPCは必要ないという魅力があります。


運営会社が有名な「GMO」っていうのも安心感があるね😊
ConoHa AI Canvasの魅力
最初に、ローカル環境でStable Diffusionを使い続けてきた私が、ConoHa AI Canvasを利用してみて感じた魅力についてお伝えします。

結論はConoHaは「安い!」「早い!」です✨
意外と安い!
「ConoHa AI Canvas」を利用するにはどれくらいお金がかかるのか気になりますよね。
ここでは、気になる料金プランをご紹介して、高性能PCを購入した場合と比較してお得かどうかも検証していきましょう。
料金は「基本料金+時間料金」
ConoHa AI Canvasの料金の仕組みはシンプルで「基本料金+時間料金(6.6円/分)」です。
プランは「エントリー」「スタンダード」「アドバンス」があり、基本料金が異なります。また、それぞれに無料時間枠が設定されていて、それを超えたら1分ごとに6.6円の時間料金がかかります。
※2025年6月現在の料金です。最新の料金については公式サイトをご確認ください。

たとえば、エントリープランで月に15時間使ったとします。すると
- 基本料金=1100円
- 時間料金=「無料時間枠の超過分:5時間(300分)」×6.6円=1980円
ですから、料金はこれらを合算して「3080円」となります。
「ローカル環境」コストと比較

1分ごとに6.6円てことは1時間に約400円よね?高くない…?💦

計算してみると実はそれほど高くはないんです
私もConoHa AI Canvasの料金プランを見たときに「(無料時間枠を超過したら)1時間に約400円は高すぎでしょ」と思ってました。しかし、ローカル環境でStable Diffusionを使おうと思った場合、高性能なグラボを備えたPCを購入しなければなりません。その場合、安くとも15万円ほどはします。
では、ここで両者を比較してみましょう。
- ConoHa AI Canvas:基本料金+時間料金(6.6円/分)
- PC購入:15万円
週末に10時間、つまり月に40時間ほど画像生成を楽しむとして、ConoHa AI Canvasの累積料金が15万円を超えるにはどれくらいの期間がかかると思いますか?

約3年です!

つまり、このケースであればStable Diffusionの利用期間が3年未満ならConoHa AI Canvasの方がコストが安いという計算になります。

へぇ~そう考えると意外に高くないかも?
毎日何時間も画像生成するなら別ですが、そうでないならConoHa AI Canvasの方が安くすむ可能性があります。
生成速度が早い!
私のPCは「GeForce RTX3060(12GB)」というミドルクラス性能のグラフィックスボードを搭載しています。Stable Diffuisonでの画像生成速度は「512×768」のサイズで「1枚10秒くらい」、「1024×1024」で「1枚30秒くらい」です。

感覚的には「XL(1024×1024)だと結構遅いな~」という感じです
ConoHa AI Canvasで生成速度を測定して、ローカル(GeForce RTX3060(12GB))と比較した結果がこちら。

ConoHa AI Canvasの方が倍以上早いですね。特に大きな画像サイズ(Stable Diffusion XL系モデル)で生成するときには、かなり差が出ます。
プラン契約
さて、ここまでのご紹介で「ConoHa AI Canvasを使ってみようかな」と思った方はプラン契約に進んでみましょう。特に難しい設定などはありません。

10分もあれば完了します♪
「ConoHa AI Canvas」の公式サイトにアクセスして、「お申し込み」をクリックします。
![[ConoHa AI Canvas] 申し込み](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_apply_1.png)
メールアドレスとパスワードを設定します。
![[ConoHa AI Canvas] 申し込み - メールアドレスとパスワード設定](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_apply_2.png)
プランを選択します。
![[ConoHa AI Canvas] 申し込み - プラン選択](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_apply_3.png)
氏名・住所など必要情報を入力します。
![[ConoHa AI Canvas] 申し込み - 必要事項の入力](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_apply_4.png)
本人確認のための、電話/SMS認証を行います。
![[ConoHa AI Canvas] 申し込み - 電話SMS認証](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_apply_5.png)
最後に「支払い方法」を設定します。
ConoHa AI Canvasは、無料時間を使い切ったあとは、使った分だけお金がかかる仕組みです。気づかないうちにたくさん使ってしまって、あとから高額な請求がくるのを防ぐために、「ConoHaチャージ」という前払い方式の支払いを使うのが個人的にはおすすめです。この方法なら、あらかじめ入金した分だけ使えます。チャージしたお金がなくなれば自動的にサービスが止まるので、使いすぎる心配がありません。
![[ConoHa AI Canvas] 申し込み - 支払い方法](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_apply_6.png)
「お申し込みを確定」をクリックして契約は完了です。
![[ConoHa AI Canvas] 申し込み確定](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_apply_7.png)
こちらがAI Canvasのコントロールパネルです。
![[ConoHa AI Canvas] ログイン](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_login.png)

あっという間だね!
はじめての画像生成
では、いよいよ画像生成を行っていきましょう。
WebUIを起動する
Stable Diffusionを使って画像を生成するためには、「WebUI(ウェブUI)」というものを起動する必要があります。
「WebUI」とは簡単に言うと、Stable Diffusionを使いやすくする「操作画面」のことです。
Stable Diffusionの中身だけだととても難しくて、専門的な知識がないと使えません。しかしWebUIを使えば、誰でも画面上の操作だけで簡単に画像を生成できるようになります。
代表的なWebUIの例としては「AUTOMATIC1111」や「ComfyUI」があり、これらを使うことで、Stable Diffusionのパワーを、まるでアプリのように手軽に使えるようになります。
では、AI Canvasのコントロールパネルで「WebUI起動」をクリックしてWebUIを起動しましょう。
![[ConoHa AI Canvas] WebUIを起動する](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_webui_launch.png)
起動するWebUIは「Automatic1111」と「ComfyUI」を選択できます。初心者の方には「Automatic1111」がわかりやすくてオススメです。
そして、WebUIにアクセスするための「ユーザーネーム」「パスワード」を設定します。

忘れないようにメモしておいてくださいね♪
![[ConoHa AI Canvas] WebUIの認証情報の設定](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_webui_login_info.png)
WebUIの起動には3分ほどかかります。
![[ConoHa AI Canvas] WebUIの起動中](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_webui_launching.png)
WebUIの起動が終わるとログイン画面が表示されるので、先ほど設定した「ユーザーネーム」「パスワード」を入力してログインしましょう。なお、このログイン前の状態でもWebUIは起動しているので、起動時間はカウントされます。

もったいないので速やかにログインしましょう!
![[ConoHa AI Canvas] WebUIへのログイン](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_webui_login.png)
これがWebUI(Automatic1111)の画面です。
![[ConoHa AI Canvas] WebUI(Automatic1111)の画面](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_webui.png)

WebUIを使う準備が整ったね!
「かわいいネコ」の画像を生成する
では、いよいよ画像を生成してみましょう!
「Prompt」と書いてあるテキストボックスにどんな画像を生成したいかを英語で入力します。ここでは「かわいいネコ」の画像を生成したいので「cute cat」と入力してみます。
そして、横にある「Generate」ボタンを押して画像を生成します。
![[ConoHa AI Canvas] プロンプトを入力して画像生成](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_generate.png)
数秒待つと、生成された画像が表示されます🐱
![[ConoHa AI Canvas] 生成された画像](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_generated_img.png)

たしかに「かわいいネコ」だー♪
さて、この記事をご覧の皆さんはおそらくAIイラストを描きたいはずですから、「アニメ系」の画像を生成したいことと思います。
では、かわいい女の子をアニメスタイルで生成するため「cute girl, anime style」とPromptに入力して画像生成してみましょう。生成された画像がこちらです。


デターーーーーーーー!!!
驚くほど可愛くないですね💦
「なんだ、画像生成AIの実力はこんなもんなのか」と早合点しないでくださいね。実はStable Diffusionには「AIモデル」という設定があり、このモデルを切り替えることでさまざまな絵のスタイルを実現できるようになっています。

「モデル」は「画家」のようなものと考えるとわかりやすいです
アニメ系が得意なモデルや実写系が得意なモデルなど、さまざまな「モデル」があるのです。

モデルは画面上部の「Stable Diffusion checkpoint」というところから設定できます。
![[ConoHa AI Canvas] モデルの選択(初期)](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_checkpoint_select.png)

あれ?ひとつしか選べない…
はい、最初の状態では「v1-5-pruned-emaonly」というモデルしか選べません。これはStable Diffusionの基本を成すモデルでとても優秀なのですが、アニメ系のイラスト生成には向いていません。
では次は「アニメ系イラスト」に適したモデルをインストールしていきましょう。
アニメ系イラストの生成
モデルをインストールする
Stable Diffusionのような画像生成AIにおける「モデル」とは、絵を描けるようにするためにたくさんの画像データであらかじめ訓練されたAIプログラムのことです。
ちなみに、Stable Diffusionでは「モデル」を「checkpoint(チェックポイント)」と呼んでいます。
1.モデルファイルのダウンロード
モデルファイルは「Hugging Face」と「Civitai」というサイトで公開されていて、無料でダウンロードすることができます。


Civitaiの方が絵のイメージがわかりやすいのでオススメです✨

確かに自分の好きなタッチを見つけやすい!
ここでは「Civitai」からモデルをダウンロードする方法について解説します。
Civitaiにはとんでもない数のモデルがあるので、まずはフィルターを使って絞り込みを行います。
「モデル(チェックポイント)」以外のファイルも表示されているので、選びやすくするためにフィルターをかけて「チェックポイント」だけを表示させましょう。
右上の方にあるフィルターボタンをクリックして、Model typesで「Checkpoint」だけにチェックをつけます。

すると、チェックポイントだけが表示されるので、この中から好みの絵柄のチェックポイントを見つけましょう。チェックポイントをクリックすると詳細画面が表示されます。

ほとんどのモデルにはいくつかのバージョンがあります。まずはお好みのバージョンを選択してから、「Download」ボタンを押してモデルファイルをダウンロードしましょう。
モデルファイルは2,3GBくらいのものが多いですが、7GBくらいのものもあるので、多少ダウンロードに時間がかかるかもしれません。

モデルはたくさんあるので、選び放題ではあるのですが、たくさんありすぎてどれを選んでいいか迷ってしまうこともあると思います。
モデル選びについてはこちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてみてくださいね。
2. モデルファイルを所定のフォルダに格納
モデルをConoHa AI Canvasで使えるようにするためには、ダウンロードしたモデルファイルを所定のフォルダに格納する必要があります。
ConoHa AI Canvasのコントロールパネルで、「詳細情報」をクリックします。
![[ConoHa AI Canvas] 詳細情報](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_ctr_panel_detail.png)
そして、「ファイルマネージャーを開く」をクリックします。
![[ConoHa AI Canvas] ファイルマネージャー](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_file_mgr.png)
data > models > Stable Diffusion とフォルダを移動します。この「Stable Diffusion」というフォルダ内にモデルファイルをアップロードします。
![[ConoHa AI Canvas] モデルファイルのアップロード](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_file_mgr_upload.png)
![[ConoHa AI Canvas] モデルファイルのアップロード](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_file_mgr_uploader.png)
![[ConoHa AI Canvas] モデルファイルがアップロードされたことを確認](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_file_mgr_uploaded.png)
以上で、モデルのインストールは完了です!
アニメ風イラストを生成する
では、先ほどアップロードしたモデルを使ってアニメ風のイラストを生成していきましょう。WebUIを起動してログインします。
「Stable Diffsuion checkpoint」から先ほどアップロードしたモデルを選択しましょう。
![[ConoHa AI Canvas] モデルの選択(アップロード済み)](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_uploaded_model_select.png)
ここで先ほどと同じプロンプト「cute girl」を入力して画像生成してみましょう。(このモデルは元々アニメに特化しているので、プロンプトにanime styleと入れる必要はありません)
![[ConoHa AI Canvas] MeinaMixで生成した画像](https://runrunsketch.net/wp-content/uploads/2025/06/conoha_ai_canvas_meina_sample.png)

今度はちゃんとキュート♪
比べると一目瞭然ですね。モデル選択の重要性がおわかりいただけたと思います。

プロンプトの書き方
AIイラストを生成する際にはさまざまな設定がありますが、やはり一番重要なのは「プロンプト」です。
プロンプトは英語のフレーズをカンマでつなげていく書き方が基本です。このカンマで区切られたひとつひとつの言葉のことを「タグ」と言います。

たとえば、「吹雪の中に立っているコートと手袋を身に着けた銀髪の少女」を描きたいとしましょう。
このプロンプトは次のように書きます。
1girl, silver hair, coat, glove, snow, wind

プロンプトにはどんなことを書けばいいの?

絵を構成する要素を書いていきます
プロンプトには、人物の「性別・人数・年齢」「髪型」「表情」「服装」「ポーズ」、さらに「背景」や「構図」などに関することをタグとして指定していきます。

例えば、次のような感じです。
- 人物:1girl(1人の女の子)、blonde hair(金髪)、smile(笑顔)、cardigan(カーディガン)、standing(立っている)
- 背景:beach(ビーチ)
- 構図:upper body(上半身)
これらをつなぎ合わせて以下のようなプロンプトにします。
1girl, blonde hair, smile, cardigan, standing, beach, upper body
プロンプトの最初の方に書いたタグほど絵の生成時に重視されると言われますがあまり気にしなくても大丈夫です。
具体的にどんなタグがあるのかはこちらの記事を参考にしてみてください。

NovelAIという画像生成サービスのタグですが、Stable Diffusionも共通で使えます!
その他の設定については、モデルが推奨する設定がある場合はモデルのページに記載してあることが多いです。

まとめ
「ConoHa AI Canvas」は、画像生成AI「Stable Diffusion」をWebブラウザ上で簡単に利用できるサービスです。クラウド上で高性能GPUを利用できるため、高価なPCは必要ないという魅力があります。生成速度も、「GeForce RTX3060(12GB)」を搭載する筆者のPCよりも倍くらい早いです。
プラン契約から利用開始まで簡単で、難しい設定は一切ありません。
クラウドサービスの手軽さを備えつつ、WebUIの拡張機能等をインストールすることでローカル環境のように自由なカスタマイズもできます。
ローカル環境を揃えるのはコスト的に厳しいけど、SeaArtのようなクラウドサービスだと物足りない、という人にピッタリのサービスだと思います。

まずはエントリープランからお試ししてみようかな?
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