最近では画像生成AIを活用したサービスが次々に生まれています。2023年4月から、Windowsの標準ブラウザであるEdgeで、AIによる画像生成サービス「Image Creator」が使えるようになりました。
本記事では、このImage Creatorの使い方やどんな絵を生成できるのかについて解説します。
[2023.10.04 更新] Image CreatorでDALL・E3が使えるようになったため、画像のクオリティが大きく向上しました。それに伴って、本記事も最新の情報に更新しています。
Image Creatorとは
Image Creatorは、Microsoft社が提供している画像生成AIサービスです。画像生成AI機能自体は、ChatGPTでも有名なOpenAIが開発した「DALL・E」を使用しています。
このImage CreatorはWindows標準ブラウザである「Edge」にも搭載されていて、サイドバーから呼び出して簡単に利用することができます。
なお、利用にはMicrosoftアカウントが必要となります。(DALL・Eのアカウントは必要ありません)
基本的には無料で利用することができますが、画像生成速度の制限があります。
EdgeからImage Creatorを使う
それでは、EdgeからImage Creatorを使う方法について説明します。
新規登録
Edgeブラウザを起動し、サイドバーから「Image Creator from Designer」をクリックします。
ログインを求められますので、Microsoftのアカウントでログインします。アカウントがない場合は、新規作成しましょう。
Image Creatorは「ブースト」というImage Creatorのサービス内通貨を消費して画像を生成します。
初めは15ブーストが付与されています。画像生成するたびにこのブーストは1ずつ減っていきます。0になっても画像生成ができなくなるわけではなく、画像生成に時間がかかるようになります。
ブーストは1日単位で15まで自動で補充されます。(残りが15以上あるときは補充されません)
なお、Microsoft Rewardsポイントを使用して補充することもできます。
画像を生成する
Image Creatorの基本的な使い方は他の画像生成AIと同じで、プロンプト入力欄にどんな画像を生成したいかというテキスト(呪文)を入力して、「作成」ボタンを押すだけです。
NovelAIやにじジャーニーなどの画像生成AIサービスでは、ステップやサンプラーなど多くの設定がありますが、Image Creatorはプロンプト入力だけで非常にシンプルに使えます。
Image Creatorの利点はプロンプトを日本語で入力してもかなり正確に画像に反映されるということです。英語が苦手という方には、うれしいポイントですね。
初めてImage Creatorを起動すると、プロンプトのテンプレートが表示されていますが、それによると
「形容詞」+「名詞」+「動詞」+「種類(画風)」
のような形にすると良いみたいです。厳密にこのような形式にする必要はないのでしょうが、ポイントは以下のようなことだと思われます。
・描きたいものを詳しく説明する(✕「girl」、◯「young girl sitting chair」)
・画風を指定する(digital art、watercolor painting、japanese anime style、などなど)
ここではひとまず以下のようなプロンプトで画像を生成してみます。
20秒くらい待つと、画像が4枚生成されます。なお、生成される画像は3枚のときや1枚だけのときもありました。
確かにプロンプトに通りの絵が生成されましたね♪
以前のImage Creaotrではどちらかというとちょっとリアルタッチの絵柄だったのですが、生成AIがDALL・E2からDALL・E3にグレードアップしたことで、絵のクオリティがもぐっと上がっています。
かなりクオリティが上がったね!
生成された画像をクリックすると拡大表示されます。ダウンロードして、自分のPCに保存することもできます。
どんな画像を生成できるのか
アニメ風の画像を生成してみる
以前のImage Creatorは日本のアニメ風のキャラクターを描くのは苦手なのでは?という印象でしたが、DALL・E3にアップグレードされたことで実力値がぐんと上がったように思います。
もう少し試してみましょう。
月明かりと桜と着物少女
プロンプトはより詳細に記述した方が良さそうなので、今度は以下のようなプロンプトで試してみます。
かなりいい感じです。
以前のImage Creatorで生成すると、かなりアートっぽい感じで萌え感がなかったのですが、今回のImage Creatorでは「japanese anime style」がきちんと反映されているようです。
プロンプトを日本語で入力
ちなみに、プロンプトを日本語で入力するとどうなるか試してみましょう。
「こちらを見る」は反映されていないようですが、それ以外はかなり正確にプロンプトが反映されているようです。
日本語でもいけそうね!
サンドイッチを食べる女子高生
私は、新しい画像生成AIを試すときに「サンドイッチを食べる女子高生」のイラストを描くことにしています🥪
画像生成AIは総じて食べ物の表現が苦手で、しかもモノを持つ手が不自然になりがちなので、「サンドイッチを食べる」という難題を与えることでAIの実力を見る試金石になると思っているからです✨
さて、生成された画像はこちらです。
細かい手指は変なところもありますが、パッと見、ちゃんと食べれていますし、なかなか美味しそうなサンドイッチです😋
十分合格点かな
画風を変えてみる
プロンプトに「写真」「アニメ風」「水彩画」など、画風や画材を指定することで絵のタッチをコントロールすることができます。
ここでは次のようなプロンプトで、◯◯のところに色々な画風を指定して絵を生成してみました。
いろんなタッチで描けて面白いね!
実写風の画像を生成してみる
今度は実写風の画像に題材を変えて試してみます。プロンプトは日本語でも大丈夫そうなので、日本語でやってみます。
最初は画風の指定はなしで生成してみます。
かなりいい感じです😄
以前のImage Creatorで生成するとオイルというより完全にワインだったのですが、今回のImage Creatorではちゃんと「オイル」を飲んでますね👏
ここからは画風を変えて生成してみましょう。プロンプトの最後にそれぞれの画風を表すテキストを追加するだけです。
デジタルアート
漫画風
水彩画風(watercolor painting)
浮世絵風
これまでのプロンプトだと、浮世絵風はうまくいきませんでした。
なぜかバスローブが殿様の着物のようになるだけです😂
プロンプトがいけないのかと思い、下記のように変えてみたところ、それっぽくなりました。なかなかシュールです😂
まとめ
Image CreatorはMicrosoftアカウントがあれば簡単にEdgeブラウザから使うことができます。
画像生成時に細かな設定がないためシンプルに使うことができますが、反面、細かい調整をするのが難しいという印象を受けました。
生成される絵が総じてクオリティが高く、特に実写系については本物の写真と見紛うほどのリアルさがあります。以前はアニメ風の絵が苦手という印象でしたが、最新のImage Creatorではかなりクオリティが上がっていて、十分実用レベルだと感じました。
それぞれの画像生成AIの特徴を知って、いろいろな絵を楽しみましょう♪
その他の画像生成AIサービスの始め方はこちらの記事をご覧ください。
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